理事長 金 子 伸 行
理事長あいさつ
社会福祉法人松仁会は、昭和52年に東松山市に「特別養護老人ホーム東松山ホーム」を開設しました。
創設者である私の母、金子てるは、看護師でありましたが、東松山市における在宅ヘルパーとして働く中で「在宅で寝たきりのお年寄りが、同居する家族に気兼ねをし、食べるものも飲むものもじっと我慢をして、お迎えを待つ姿」に心を痛め、安心して暮らせる「家」を作りたいと老人ホームを作る決意をしたのです。
当時まだ老人ホームの数は少なく、県内では16番目の施設でした。
ともに施設づくりに携わる中で、常に念頭に置いてきたのは『お年寄りのためにできることは何なのか。良いと思ったことは何でもやってみよう。』ということです。
法人独自で地域生活が困難なお年寄りやそのご家族のための「老人生活相談所」を設置。地域のニーズに対応して、24時間巡回型ホームヘルプサービスや認知症対応型共同生活介護事業など、県内初の取り組みを開始しました。
介護保険制度が導入され、高齢者福祉は「社会保障制度」として制度改革を繰り返しながら、質・量・形態を含め様々な事業が展開されつつあります。
そういった中、地域で生きづらさを抱えた生活困窮者のための措置施設「養護老人ホーム」を埼玉県より移管を受け、運営を開始したことは、当法人にとって大きな分岐点となりました。
変遷する時代の中で「高齢者のための拠点づくり」ということだけでなく「介護」や「制度」の枠にとどまらない「地域に根差した福祉ニーズ」の把握に努め、公益性・信頼性を発揮していくことも、社会福祉法人にとっての大きな役割であると考えます。
今後の人口減少・高齢化社会の中では、職員の確保・育成は大きな課題であります。「介護プロフェッショナル」を目指した職員の研修制度を構築するととともに、多様な働き方を推奨するための環境整備を充実してまいります。
松仁会では、基本的人権の尊重を基本理念として「お年寄りの立場に立った介護」に努め、「利用者主体」、「安心・安全」はもとより、地域に信頼され「共に生きる」姿勢で社会貢献に努めていく所存です。